■ こうして本品は生まれました

本品メーカーは、ビニール袋の製造一筋。
本品の元になった製品は、意外なことに国立病院に納品している感染防止用の水溶性ビニール袋だそうです。

「それは、入院されている患者さんたちの衣類等をまとめて入れるビニール袋です。
院内に置かれている消毒漕に袋ごといれて『中身(衣類)は殺菌し、袋は溶けてなくなる』という特殊な水溶性ビニール袋で、院内の衛生面を保つ観点から、看護師さんにとても喜ばれているんです」(本品メーカー談)


入院されている患者さんの衣類等には、知らず知らずのうちに微小なウィルスや入院生活特有の臭いなどが付着しているため、病院は院内感染防止に万全を期すためにこの袋を利用しているそうです。
でも、それがどうしてペットの糞の処理袋に進化(?)したのでしょうか。

「知人からトイレにティシュが詰まった話を聞いた時、病院に納品している水溶性ビニール袋を家庭のトイレに応用ができるなとひらめいたんです。 家庭のトイレで流したくなるものは何か?と考え続け、ペットの糞ではないかと」(本品メーカー談)

これが本品の開発経緯だそうです。

「ただ、病院用の水溶性ビニール袋は80℃前後の高温状態でなければ溶けないタイプのものを使用しているため、家庭のトイレでは使用できません。 水溶性のビニール袋を家庭のトイレで使用してもらうには、水に近い温度でも溶けるようにしなければならず、それがたいへん難しかったです」(本品メーカー談)

メーカーさんの苦労のかいあって、本品は実用新案を取得できました。ペットの糞の処理袋は多々あれど、袋ごとトイレに流すことができるものは本品だけのようです。

■ なぜ水に溶ける? 土の中で消えてなくなる?

「本品の材質は、主原料が変性ポリビニルアルコール(以下PVOH)酢酸ビニール。
アルコールは水溶性で、本品はアルコールから作られているとお考えいただいて結構です。
PVOHは微生物を分解する機能を有しています。
この微生物分解は、バクテリア・菌類といった微生物の細胞壁より分泌される酵素による化学的な崩壊・分解プロセスなんです。
つまり本品の水溶性の構造は、PVOHポリマーが酵素分解に伴ってその低分子化が進行し、最終的に二酸化炭素(CO2)と水(H2O)へと分解してゆく完全分解してゆく、というものです」(本品メーカー談)


別の言い方をしますと、

本品は、主原料のPVOHの分解に必要な酵素を生成する微生物群が存在する条件下において分解される。(消えてなくなることができる)

犬や猫の糞はこの定義に含まれているため、最終的に二酸化炭素と水へと分解されていきます。ご家庭のトイレに流せば溶けるとは、こういうことなんですね。

またPVOHは、汚水処理場・堆肥環境下や土壌中においても、上述したような条件下で分解されることが、多くの研究&実地テストで確認されているともメーカーさんから伺っています。 本品をそのまま土に埋めても溶けてなくなる、ということもご理解いただけると思います。

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